Sailor(セーラー)

日本

究極の書き味

創業者阪田久五郎が、洋行土産として万年筆を目にしたのが始まりと言われています。兄斎次郎氏を慕って岡山県後月郡出部村から呉に出、海軍工廠に工員としてその腕を磨き、後に兄の金属金具工場を助けていた久五郎は、はじめて見た万年筆の携帯性・合理性・スピーディさに感動し、日本が欧米列強に互してゆくには、これが必要であると、直感したのでした。すぐさま試作にとりかかり、試行錯誤の末に、遂に日本古来の書文化である「筆」に近い筆跡を可能にする万年筆を完成し、明治44(1911)年、呉市浜田町に興したのが、セーラー万年筆の前身である、阪田製作所です。

社名に込められた意味

時に阪田久五郎28才。坂田氏は将来は自らの製品を船によって輸出し、海外に覇を唱えたいという念願と、ひとりの提督より多くの水兵(セーラー)が必要だという民主主義的思想を盛り込んで商標を「セーラー」と命名し、錨に水兵が跨っている図案を考案しました。このデザインは終戦まで、セーラー製品すべてに使われていましたが、終戦により、軍国的な色彩のあるものは一切がうち消された時をもって使用中止となりました。これが昭和30(1960)年のセーラー万年筆株式会社への社名変更の原点です。

国産筆記具業界の先駆者

セーラーは日本で初めて金ペン先の製作の成功に至り、1948年業界初のボールペン製造にも成功しました。また、業界に先駆けてカートリッジ式の万年筆も発売しました。1969年から発売した21金製のペン先を搭載した万年筆は、現在に至るまでこだわりを持って製造をされています。

凄腕の職人集団

日本の文字に合った万年筆を作りたいという創業者の熱意から生まれた「長刀研ぎ」が“万年筆の神様”と称される職人、故・長原宣義氏の手によって復活したのが1990年ごろ。以来クロスポイント、キングイーグルなどの驚くべき書き味の万年筆を生み出し、今では氏の精神を受け継いだ職人たちがその独創的なペン先製造に携わっています。熟練の職人技が生み出すセーラーのペンは、日本のみならず世界中の万年筆ファンをその書き味で驚かせています。

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